【書評】クラウドHacks! 〜視界が広がった〜
■目次
1:データハック
2:情報収集ハック
3:ノマドワークハック
4:クラウドタイムハック
5:クラウドチームハック
6:アウトプットハック
7:クラウド手帳ハック
書いてることは基本的なことが多め。
ネットに興味のある方はほとんどのことを知っているかもしれません。
でも、それら記載されているサービスをどう連携させていくかは、私はまだ完全に把握できていませんでした。
個々が1であっても、1+1が3にも4にもなることを教えてくれる。
まだ知らないこともいくつも残っている。
それを教えてくれることで、より連携が深まる。
そんな1冊。
■クラウドハック?
本書を読んで思ったことは、「これはクラウドハックじゃなくて、ノマドハックじゃないの?」ということ。
私が本書を手に取るまで抱いた印象は「如何にクラウドコンピューティングを利用した環境を作るか」ということだったのですが、実際に読み終わったときの感想は「ノマドワークするためにはクラウドは必須の環境である。ノマドハックのための手法としての一つのクラウドハック」という感じでした。
クラウドコンピューティングに縛られず、仕事の環境を整えることこそがクラウドハックの道、その手法をお教えしますよ的な参考書でした。
■最初の10ページで、もとがとれた(笑)
表紙後の見開きがカラーの写真。
著者の小山龍介氏がどんなものを持ち歩いているのかが一目で分かり、テンションがあがる。
その後の、目次前の図解がすばらしい。
これを見ただけで、クラウドのノウハウが得られた気がする。
(実際には気がしただけでしたけど)
構成自体がすばらしい。
■メタ検索
文中にメタ検索という単語が出ているが、このメタ検索が一番難しいかも。
というのも、私自身、クラウドに関してまだすべてが把握できてない状態だったのですが、昨今、iPhoneしかり、wiondowsしかり、クラウドに関して様々なアプリケーションを発見してしまう。
結果、その都度、アプリを切り替えてデータをそれに登録していく。
その結果の結果、テキストデータという1つのデータに関しても、複数のアプリに混在することに。
最終的に、ある事象を過去から掘り起こしたいときに、evernoteにあるのか、Dropboxにあるのか、sugarsyncにあるのかが分からなくなる。
これは、本書を読んでも解決しませんでした。
やっぱり自分自身で解決策を模索するしかないですよね。
「このアプリとする!」と決める前に本当にそのアプリがベストなのをきちんと調べてから決めるべし。
■忘れちゃいけないセキュリティ
クラウドと切っても切り離せない問題「セキュリティ」。
正直、この問題に関しては、あまり記載されてませんでした。
これはもうあきらめろ(開き直れ)ということなのでしょうかねぇ……。
まあ確かに、仕事で使ってたりするにあたり、メールとかもプロバイダが悪意を持てば、筒抜けなので、大げさに悩んでもしかたないことなのかもしれませんが。
というか、セキュリティに関しては、やぱり個々人が意識をしておかないといけないことですよね。
どんな書籍を読んでも著者に責任は負えないですし……。
■まとめ クラウド=ツールにあらず
クラウドはwebサービスを始めたツールという印象がありますが、ノマドをひとつの手段として、「業務効率の向上を目的とした『生き方』そのもの」という感想をいだきました。
クラウドを活かす環境を作るのもクラウドハックであり、環境によって業務効率を上げるためのものがクラウドサービスある。
結局、今まで自分自身の視界が狭かったなという意識付けをしてくれる一冊。
クラウドハックを実践してみようという方にとってはすごく導入しやすく、分かりやすい書籍でした。